脚トレーニング

ハムストリングスはどう鍛える?太もも裏の筋トレとストレッチのやり方

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結論:太もも裏は、お辞儀とかかとをお尻に近づける動きで週2回

  • お辞儀する お尻を後ろへ引く
  • かかとをお尻へ 膝を曲げて引き寄せる

1回のトレーニングでこの2つを1種目ずつ行い、週2日続けます。ジムならルーマニアンデッドリフトとレッグカール、自宅ならダンベルのデッドリフトとバランスボールのカールです。ストレッチは、運動前は脚を振る程度にして、じっくり伸ばすのは鍛えたあとに回します。

ハムストリングスの働きは2つ:股関節を伸ばす、膝を曲げる

1つめは股関節を伸ばす働きです。前かがみから上体を起こす。歩くとき、脚を後ろへ送る。2つめは膝を曲げる働きで、かかとをお尻のほうへ引き寄せる動きがこれにあたります。

種目もこの2つに沿って分かれます。お尻を後ろへ引き、お辞儀するように上体を倒すヒンジ系では、ハムストリングスはおもに股関節を伸ばす働きをします。かかとをお尻に近づけるカール系では、おもに膝を曲げます。使う筋肉はどちらも同じ3つで、短頭はカール系で強く働きます。

ハムストリングスの鍛え方:ジムと自宅の6種目

ジムでも自宅でも、ヒンジ系とカール系から1つずつ選べる組み合わせです。

ハムストリングスの鍛え方・6種目の比較(コツと難易度・器具)
種目コツ難易度・器具
レッグカールマシンで膝を曲げる。下ろすときに2〜3秒かける初級・マシン
ルーマニアンデッドリフト背中をまっすぐ保ち、骨盤が止まるところまで下ろす中級・バーベル
ダンベルルーマニアンデッドリフトダンベルを太ももに沿わせて、お尻を後ろへ引く初級・ダンベル
シングルレッグRDL片脚で立って上体を倒す。器具なしでもできるが、バランスが難しい中級・器具なしでも可
バランスボールレッグカール仰向けでお尻を浮かせたまま、ボールをかかとで引き寄せる中級・バランスボール
ノルディックハムカール膝立ちで足首を固定し、上体をゆっくり前へ倒す。RDLとレッグカールに慣れてから上級・自重

レッグエクステンションの隣にあるレッグカールを1つ足すだけでも始められます。

よくある失敗3つ

ジムでよく見るのは、バーを床まで下ろそうとして背中が丸まる形です。

太もも裏より、腰が先に疲れる → 背中をまっすぐ保ったまま下ろす

床に届かせようとして、股関節が止まったあとも背中を丸めて下ろしている形です。下ろす深さは、背中がまっすぐなまま骨盤がそれ以上倒れなくなるところまで。人によってはすねの途中で止まります。

よくある落とし穴:鏡を正面から見ても丸まりは分かりません。横から動画を撮ると気づけます。

太ももの前ばかり疲れる → 股関節から上体を倒す

下ろすたびに膝が深く曲がり、スクワットに近い動きになっている形です。膝は軽く曲げた角度で止め、お尻を後ろの壁へ近づけるつもりで引きます。バーやダンベルは脚に沿わせたまま。

よくある落とし穴:膝を伸ばしきって突っ張る必要はありません。軽く曲げた角度を保てば十分です。

重りを上げるたびに、お尻が持ち上がる → 膝の曲げ伸ばしだけで動かす

レッグカールで重すぎると、腰を反らせてお尻を浮かせ、勢いで上げるようになります。上げたあと重りを一気に落とすのも同じ失敗です。重さを1段下げれば、重りを下ろす動きに2〜3秒かけられるようになります。

よくある落とし穴:下ろすのが遅くなるぶん回数は減ります。減った回数が、次からの基準です。

1つめと2つめはRDL、3つめはレッグカールで起きやすい失敗です。

ハムストリングスはどこにある?太もも裏の3つの筋肉

太もも裏にある3つの筋肉をまとめた呼び名です。

坐骨 お尻の下の骨 内側 半腱様筋 半膜様筋 外側 大腿二頭筋 短頭 膝だけ 膝
  • 大腿二頭筋(だいたいにとうきん) — 外側。長頭と短頭の2つに分かれる
  • 半腱様筋(はんけんようきん) — 内側の表面
  • 半膜様筋(はんまくようきん) — 内側の奥

大部分は、お尻の下の骨(坐骨)から始まり、膝の下まで伸びています。股関節と膝の2つの関節をまたぐので、二関節筋と呼ばれます。例外は大腿二頭筋の短頭で、太ももの骨から始まって膝だけをまたぎます。短頭が強く働くのは、膝を曲げるカール系のときです。

回数・セット・頻度の目安

まずは、次の組み合わせひとつで始めてください。

  • 種目 — ヒンジ系とカール系を1つずつ
  • 回数 — 各8〜15回
  • セット — 各2〜4セット
  • 頻度 — 週2回。あいだを48時間ほどあける

ハムストリングスは伸ばされた位置で力を出す種目が多く、慣れないうちは筋肉痛が翌日以降まで残りやすくなります。痛みが強い日は休んでください。

レッグカールには、うつ伏せで行う型と座って行う型があります。片脚ずつ型を分けて12週間続けた研究では、座って行った脚のほうがハムストリングス全体の増え方が大きく、約14%対約9%でした(Maeo ら 2021)。参加者は20人で、この比べ方をした研究はまだ1本です。ジムに両方あるなら座る型から試し、うつ伏せしかなければ、それで構いません。

太もも裏のストレッチ2種と、やる順番

どちらも反動はつけず、痛気持ちいい手前で止めます。1回20〜30秒を2〜3回。

タオルで仰向け 股関節から前に倒れる 腰は浮かせない 背中はまっすぐ 20〜30秒
  • タオルで仰向け — 足裏にタオルを掛け、膝を伸ばしたまま脚を上げる。骨盤と腰は床から浮かせない
  • 股関節から前に倒れる — 立つか座るかして、背中をまっすぐ保ったまま股関節から前へ倒れる。つま先に届かせるために背中を丸めない

運動前は、脚を前後に振るような動きのあるストレッチ(動的ストレッチ)が中心です。止めて伸ばすストレッチ(静的ストレッチ)を運動前に入れるなら短めに。1部位あたり合計60秒未満なら筋力の低下はごく小さい、というのが Behm ら 2016 の総説の結論です。長く伸ばすのは運動のあとか、別の時間に。

伸ばしている最中にしびれやピリピリした感じが出たら、すぐやめてください。筋肉ではなく神経が引っ張られている可能性があります。やめても続く場合は、整形外科で診てもらってください。

肉離れを減らす研究と、ノルディックの始め方

ノルディックハムカールは、肉離れの研究でよく名前が挙がる種目です。

ノルディックを含む予防プログラムで、太もも裏の肉離れの発生が約半分(51%減)になったという解析があります(van Dyk ら 2019)。対象はサッカーなどの競技選手で、一般のジム利用者に同じ効果があるかは確かめられていません。

上体を前へ倒していく動き(下ろす局面)だけで強い負荷がかかり、自重でも軽くしにくい種目です。初回は強い筋肉痛が出やすいので、ルーマニアンデッドリフトとレッグカールに慣れてから、3〜6回×2〜3セット、週1〜2回で始めます。倒れきる前に床へ手をつき、腕で受け止めて構いません。足首を固定して上体を起こす専用台があるジムなら、グルートハムレイズで代えることもできます。

中止して受診する目安

筋肉痛や張りとは別のものです。

走っている最中などに太もも裏に鋭い痛みが走った、内出血が出た、脚を伸ばすと痛む、お尻から脚にしびれがある場合は、筋トレやストレッチを中止し、整形外科を受診してください。

よくある質問

ハムストリングスは毎日鍛えてもいいですか?

目安は週2回で、あいだを48時間ほどあけます。筋肉痛が強く残っている日は休む日にしてください。

器具がなくても鍛えられますか?

シングルレッグRDLなら自重でできます。片脚で立つぶん負荷が上がるので、ふらつくうちは壁に指を添えてください。

ストレッチで体が柔らかくなれば、ケガをしなくなりますか?

柔らかくなればケガをしない、という裏付けはありません。肉離れが減ったと報告されているのは、ノルディックを含むプログラムを続けた競技選手の研究で、一般の人での効果はまだ確かめられていません。

スクワットだけでは足りませんか?

スクワットでも太もも裏は働きますが、主に力を出すのは太ももの前とお尻です。膝を曲げてかかとを引く働きはスクワットではほとんど使わないので、ヒンジ系とカール系を1つずつ足してください。