デッドリフトのフォームイメージ
DEADLIFT

デッドリフト

背中(脊柱起立筋) 難易度:中級 🏋️ バーベル(オリンピックバー)
Deadlift

BIG3のひとつで、全身の後面を一度に鍛えられる最強の種目。筋力・筋量の底上げに欠かせません。

デッドリフトは、こう動かす

効く場所:脊柱起立筋・大臀筋・ハムストリングス(あわせて働く:広背筋・僧帽筋・前腕筋群・大腿四頭筋)

動かす範囲:床のバーの位置 〜 反らずに立ち切る

外せない点:

  • 立つ位置
  • 引く
  • 下ろす

やり方

この種目は、バーが床を離れる前の形でほとんど決まります。引き始める前に、次の2点を確かめてください。

  • 胸を張り、背中に一直線の板が入っているような形になっているか
  • 肩がバーより少し前に出て、脛がバーに軽く触れているか

立つ位置:バーが足の甲の中央の真上に来る位置に立ちます。ここが遠いほど、あとの全部が狂います。握る幅は、脚の外側を軽く握れるところ。脚を腕の内側に置く形が基本で、股関節が硬い人や胴が長い人は、脚を大きく開く形(スモウ)のほうが背中を立てやすくなります。

引く:腕で持ち上げるのではなく、床を脚で押し下げます。バーは脚に触れるくらい近くを、まっすぐ上がります。

下ろす:股関節を後ろへ送ってから、膝を曲げます。順番を逆にするとバーが膝にぶつかります。

立ち切ったらお尻を締めて止めます。そこから反り返る必要はありません。

上の2点の形が作れない重量は、いまの自分には重すぎます。プレートを外してください。

デッドリフトとは

床に置いたバーベルを、脚と股関節を伸ばしながら引き上げ、立ち切ってからまた床へ戻す。これがデッドリフトです。背中・お尻・太ももの裏に加え、バーを離さないための握力まで、体の後ろ側がまとめて働きます。

ベンチプレス・スクワットと並ぶ「BIG3」の一角で、パワーリフティングの競技3種目のひとつです。多くの人にとって、扱える重量が全種目のなかで最も大きくなります。床から引くだけで動作が短く、器具はバーベルとプレートだけで足ります。

扱える重量が大きいぶん、フォームが崩れたときの代償も大きくなります。怪我の多くは、バーが床を離れる最初の一瞬に起きます。背中が丸まったまま引くと、脚とお尻が担うはずの負荷が背骨のまわりだけに乗るためです。

記録は腕と胴の長さでも変わります。腕が長いほど床からバーを持ち上げる距離が短くなり、同じ筋力でも数字が伸びます。伸び悩んだときに疑う場所も多く、背中の形・脚の押し・握力のどれが先に落ちたかで、次にやることが変わります。

長所・短所

この種目ならではの強み

  • 背中からお尻まで1動作で使える:背中・お尻・ハムストリングスが同時に動員される。種目を増やさずに背面を作れる。
  • 全種目のなかで最も重い重量を扱える:床から引く動作は大きな筋群を総動員する。筋力のものさしとしても使える。
  • 日常の「持ち上げる」動作が楽になる:重い物を体に近づけ、股関節から折って持つ形が身につく。

弱みと、その付き合い方

  • 腰を痛めるリスクが種目の中でも高い:背中が丸まったまま引くと、脚とお尻が担うはずの負担が腰に集まる。丸まらない重量まで落とす。
  • 疲労が大きく頻度を上げにくい:全身を動員するぶん回復に時間がかかる。週1〜2回に留め、あいだはルーマニアンデッドリフトで軽く動かす。
  • 握力が先に限界を迎えやすい:背中や脚に余力があっても、バーを保持できずにセットが終わる。
    こう付き合う:左右で握りを逆にするか、リストストラップで握力を補う。逆手側は肘を伸ばし、力こぶの腱を守る。

ひとことで:背中が丸まった時点で、その重量は重すぎる。

よくある質問

脚も背中もまだ余裕があるのに、指が開いてしまいます。
この種目では珍しくない止まり方です。手段には順番があります。まず片手を逆手にすると滑りにくくなりますが、左右で負荷が偏るのでセットごとに入れ替えます。次に炭酸マグネシウムで汗の滑りを減らします(使ってよいかはジムの規則によります)。ストラップを使うと、握力が先に限界を迎えることがなくなります。ただし握力も伸ばしたいなら、使わないセットを残してください。
そのセットをどこで終えればいいですか?
「あと1回」が最も高くつく種目です。回数ではなく崩れ方で決めます。床から離れる瞬間に背中が丸まった、バーが脚から離れて弧を描いた、立ち上がりで腰から先に上がった。このどれかが出た時点で終えます。
何回・何セットが目安ですか?
重い重量を扱う種目なので、3〜6回を3〜5セットあたりで組む形が多くなります。全身を使うぶん回復に時間がかかるので、週1〜2回から始め、他の脚や背中の種目と合わせた週の総量で調整します。
翌日に腰が張るのですが、問題ありますか?
背中が丸まったまま引くと、負荷が腰へ移ります。まず横から動画を撮って、床を離れる瞬間の背中を確かめてください。フォームを直しても張りが続く重量なら、その重量が今の自分には早すぎます。
ルーマニアンデッドリフトとの違いは何ですか?
始める位置と膝の使い方が違います。通常のデッドリフトは床に置いたバーを引き、膝もしっかり曲げます。ルーマニアンは立った状態から下ろし、膝はほぼ固定したまま。太ももの裏を狙うならルーマニアンです。同じ日に両方を全力でやると腰が二重に疲れるので、組むなら片方は軽めにします。

鍛えられる筋肉

主働筋: 脊柱起立筋大臀筋ハムストリングス

協働筋: 広背筋僧帽筋前腕筋群大腿四頭筋