PUSH-UP
プッシュアップ(腕立て伏せ)
胸(大胸筋)
難易度:初級
🤸 自重
プッシュアップ(腕立て伏せ)は、こう動かす
効く場所:大胸筋(あわせて働く:上腕三頭筋・三角筋・腹直筋)
動かす範囲:胸が拳ひとつの高さ 〜 体を一直線に押し切る
外せない点:
- 体は一直線に
- 肘の角度
- 下ろす深さ
やり方
体は一直線に:頭から踵までを板のように保ちます。腰が落ちる、お尻が上がる、どちらも胸から負荷が逃げます。
肘の角度:真横に開くと肩の前に負担が集まります。体に対して45度くらいに収めます。
下ろす深さ:胸が床から拳ひとつぶんの高さまで。途中で止めると、いちばん力を使う範囲を避けることになります。
負荷を動かす4つのつまみは、次のように働きます。
| つまみ | 回し方 | 効き方 |
|---|---|---|
| 体の角度 | 手をつく位置を高く(軽く)/足を台に乗せる(重く) | いちばん幅が大きい |
| 手の幅 | 広げる/狭める | 使う場所が胸寄り・腕寄りに動く |
| 動かす速さ | 下ろす動作に3秒かける | 力を出している時間が伸びる |
| 下ろす深さ | 胸が床から拳ひとつぶんまで | いちばん力を使う範囲を使い切る |
手をつく位置が高いほど軽く、低いほど重くなります。台の高さを10cm下げるごとに、負荷ははっきり上がります。
腕立て伏せとは
うつ伏せで手と足の先だけで体を支え、肘を曲げて胸を床へ近づけ、また押し上げる。これが腕立て伏せ(プッシュアップ)です。器具も場所も要りません。
使う筋肉はベンチプレスとほぼ同じで、胸・肩の前・腕の裏が働きます。違うのは、体を一直線に保つ仕事が加わることです。腹と背中も同時に使うため、体幹の種目としての面も持ちます。
重さを変えられないのがこの種目の制約です。そのかわり、負荷を動かすつまみが4つあります。体の角度・手の幅・動かす速さ・下ろす深さ。どれを回すかで、同じ種目が別物になります。
20回を超えて余裕があるなら、回数を足す段階は終わっています。そこから先はつまみを回して、6〜10回で限界が来る形に作り直すほうが伸びます。
長所・短所
この種目ならではの強み
- 器具ゼロで今日から始められる:ジムもラックも要らない。床さえあれば、押す動作を毎日積み上げられる。
- 手幅と角度だけで強度を変えられる:傾斜をつければ軽く、足を上げれば重い。プレート単位より細かく負荷を刻める。
- 体幹を固めたまま押す力が身につく:一直線の姿勢を保つ必要があるので、寝て行うプレスには無い腹筋群の関与がある。
弱みと、その付き合い方
- 負荷の上限が体重に縛られる:楽にこなせるようになると、負荷を足す手段が限られる。足を上げる、リュックを背負う、と段階を踏み、その先がプライオプッシュアップ。
- 手首を反らせて支えるため負担が出やすい:体重を手のひらで受け止める姿勢のため、手首に痛みが出る人がいる。
こう付き合う:プッシュアップバーか拳立てで、手首の角度を逃す。 - 胸だけを狙い撃ちしにくい:三頭筋・肩・体幹が同時に働く。大胸筋に絞りたい日はダンベルフライを足す。
ひとことで:回数が増えたら、角度を変えて重くする。
よくある質問
- 手首が痛みます。
- 指先まで開いて床を押し込むようにすると、手首だけに集中していた負担が分散して関節が安定します。それでも痛むなら、ダンベルを握って手首をまっすぐにした状態で行います。
- 肩の前が痛みます。
- 肘が真横に開いていないか確かめてください。体に近い角度へ収めるだけで消えることがあります。
- 膝つきから、床での1回に進めません。
- 膝をつく形より、机などに手をついて足を伸ばした姿勢のほうが、体を一直線に保つ仕事が残るぶん床での1回に近づきます。台の高さを段階的に下げていってください。
- 何回・何セットが目安ですか?
- フォームを保てる範囲で決めます。10回目で腰が落ちるなら、6〜8回に抑えてセット数を増やす形があります。全セットで上限までこなせるようになったら、回数を足すのではなく、下のつまみを回して負荷を上げます。
- 手幅を変えると何が変わりますか?
- 広げると胸の筋肉が使いやすくなり、狭めると腕の裏(上腕三頭筋)の担当が増えます。ただし肩の動かしやすさには個人差があるので、痛みなく安定して動かせる幅を基本にしてください。