結論:筋肥大なら6〜15回。「10回3セット」は1948年のリハビリ由来
回数を決めているのは、その日に何を伸ばしたいかです。筋肉を大きくしたいなら1セット6〜15回、扱う重量そのものを伸ばしたいなら1〜6回、疲れにくさを狙うなら15〜30回。ジムで最初に渡される「10回3セット」は、1948年に戦傷兵のリハビリのために整理された処方が出どころで、筋肥大に最適だと比べて選ばれた数字ではありません。とはいえ、出発点としては筋の通った数字。週2日しか行けない人と、部位ごとに分けて週5日入れる人では、1種目に組むセット数から違ってきます。
「10回3セット」と言われたのに、10回目がまるでつらくない
入会したときに渡された紙には、どの種目にも「10回×3セット」と書いてありました。書いてあるとおりにダンベルを10回持ち上げて、置く。息はまったく上がっていません。3セット終えても、その部位に何かが起きた感じがしない。それでも回数は守っています。
検索して出てくる答えも「初心者は10回3セット」でほぼ揃います。ところが、その10回がどこから来た数字なのかを書いた記事は、ほとんど見当たりません。10回でなければいけないのか、15回ではだめなのか。根拠が分からないまま、数だけ守ることになります。
先に用語をひとつ。1回の上げ下ろしをレップ(反復)、それを続けて行うひとまとまりをセットと呼びます。「10回3セット」は1セット10レップを3セット、合計30レップという意味。迷いどころは結局、1セットを何回で終えるかと、1種目に何セット積むか。この2つさえ決まれば、あとは同じ手順の繰り返しになります。
目的別・1セットの回数と1種目のセット数
目的は3つに分かれます。重い物を挙げたいなら筋力、大きくしたいなら筋肥大、疲れにくくしたいなら筋持久力。今日どれを狙うかを1つ決めれば、回数と重さは自動的に決まります。「1RMの◯%」は、1回だけ挙げられる最大重量に対する割合のこと。始めたばかりの人が、本当に1回の限界に挑戦する必要はありません。10回前後で限界が来る重さを1つ見つければ、それでだいたい1RMの70〜75%あたりに収まります。そこを起点に、上下へ動かしていけば足ります。
| 目的 | 重さ | 回数×セット数 | セット間の休憩 | 限界までの余力 |
|---|---|---|---|---|
| 筋力 | 1RMの80〜90% | 1〜6回 × 3〜6セット | 3〜5分 | あと2〜4回 |
| 筋肥大 | 1RMの65〜80% | 6〜15回 × 3〜5セット | 多関節2〜3分/単関節60〜90秒 | あと0〜3回 |
| 筋持久力 | 1RMの40〜60% | 15〜30回 × 2〜4セット | 30〜60秒 | 限界の手前 |
| 初心者 | 1RMの60〜70% | 8〜12回 × 2〜3セット | 90秒〜2分 | あと2〜3回 |
表の「1RM」は、1回だけ挙げるのが限界の重さのこと。「1RMの80〜90%」なら、その8割から9割の重さという意味です。「限界までの余力」は、そのセットを終えた時点であと何回できるか。ウォームアップのセットは、ここのセット数に数えません。それと、この回数は「そこで止める回数」ではなく「あと数回で限界になる重さで行う回数」です。目的どうしの境目もはっきりした線ではなく地続きで、5回でも筋肉は大きくなるし、12回でも筋力は伸びます。今日はどちら寄りにするか、という程度に受け取ってください。セット数は1種目あたりの数で、本当に管理すべきは部位ごとの週合計です(後半で詳しく扱います)。もう1つ、筋肥大の休憩を60〜90秒とする古い説明が今も出回っていますが、バーベルの複合種目では2〜3分取ったほうが伸びたという報告があります。
「10回3セット」はどこから来たのか|デローム法が生まれるまで
出どころは筋肥大の研究ではありません。第二次大戦の戦傷兵を、もう一度歩けるようにするための膝のリハビリです。しかも最初の処方は、3セットどころの量ではありませんでした。
| 時期 | 誰が・何をしたか | 1種目あたりの量 | この記事での読み方 |
|---|---|---|---|
| 1945年 | 米陸軍の医師トーマス・デロームが、戦傷兵の膝のリハビリに「重い抵抗を少ない反復で」を持ち込む | 7〜10セット・合計70〜100回 | 当時の常識は「軽い運動をひたすら反復させる」。重い負荷で反復を絞るのは、真逆の発想だった |
| 1948年 | デロームとワトキンスが、方法を改訂して発表 | 10回で限界が来る重さの50%→75%→100%で各10回、合計3セット30回 | これが「10回3セット」の直接の出どころ |
| 改訂の理由 | 「以前の70〜100回は多すぎると分かった」という、臨床現場での運用上の判断 | — | 3セットが筋肥大に最適だと、比較試験で示したわけではない |
| 日本で言われる形 | 同じ重さで10回を3セット | 3セット30回 | 原法は50%→75%→100%と重さを上げていく形。回数の数字だけが残って、中身は別物になった |
誤解のないように書いておくと、ここから「10回3セットはやめたほうがいい」という結論は出てきません。8〜12回は今の知見でも筋肥大に効く範囲のど真ん中にあり、フォームを覚えるうえでも扱いやすい回数です。妥当な数字が、出どころを離れて定番になった。唯一の正解ではないと知ったうえで使うぶんには、これほど扱いやすい型もありません。
種目タイプ別・その種目は何回でやるか
目的が決まったあとも、種目ごとに回数は変わります。同じ人が同じ日にやっても、バーベルのスクワットとサイドレイズでは、ちょうどよく効く回数が違う。種目ごとに、先に限界が来る場所が違うからです。
バーベルの大きな複合種目 → 3〜8回。休憩は2〜3分以上
スクワット、ベンチプレス、デッドリフトは、扱う重量が大きいぶん1セットの消耗が激しく、体幹やバランスも同時に削られます。多関節種目(複数の関節を同時に動かす種目)を高レップにすると、狙った筋肉より先に、体幹や握力、補助に回っている小さい筋肉のほうが音を上げます。セットを終わらせるのはそこ。重さを持てる種目なので、回数で欲張らず重量側で稼ぐほうが噛み合います。オーバーヘッドプレスも同じ扱いで構いません。
よくある落とし穴:デッドリフトの15回は、たいてい背中が丸まった15回になります。この動きで回数を伸ばしたいなら、扱う重さが軽くて済むルーマニアンデッドリフトに替えるほうが破綻しません。
ダンベル・マシンの中重量の主力 → 8〜15回
インクラインダンベルプレス、ラットプルダウン、ベントオーバーロウあたりは、狙った筋肉に効かせやすく、回数を伸ばしても形が崩れにくい種類です。8〜12回でも12〜15回でも構いません。レッグプレスのように軌道が決まっている種目は、バランスを取る仕事が要らないぶん回数が出ます。同じ「重い」でも、中身がまるで違う。
- インクラインダンベルプレス(胸/初級)
- ラットプルダウン(背中/初級)
- ベントオーバーロウ(背中/中級)
よくある落とし穴:ラットプルダウンで回数が伸びたと思ったら、上体を後ろに倒す角度だけが増えていることがあります。回数が増えたのではなく、動きが別のものになっただけ。座り位置と上体の角度をそろえてから数えてください。
肩・腕・ふくらはぎの単関節種目 → 12〜20回
サイドレイズやフェイスプル、カーフレイズは、単関節種目(関節ひとつだけを動かす種目)で扱える重量が小さく、低回数に寄せると反動でごまかせてしまいます。軽めの重さで12〜20回、最後の数回がきついところまで。ふくらはぎは日常的にかかとを上げ下げしている場所なので、15〜20回でようやく効いてくることも珍しくありません。
- サイドレイズ(肩/初級)
- フェイスプル(肩/初級)
- スタンディングカーフレイズ(スミス)(脚/初級)
よくある落とし穴:回数が足りないからと重さを上げると、サイドレイズは腕ではなく体の反動で振り上げる動きに変わります。上げきったところで1秒止められない重さは、その人には重すぎます。
体幹の姿勢を保つ種目 → 回数ではなく秒数で数える
プランクやサイドプランク、ホローホールドは、動かずに姿勢を保つ種目なので回数という単位が合いません。20〜60秒を目安に、姿勢が崩れたところで終わり。「1分やる」と決めて後半に腰が落ちた1分より、崩れないままの30秒のほうが中身があります。
よくある落とし穴:秒数を伸ばし続けるのも、どこかで頭打ちになります。60秒を余裕で保てるなら、時間を延ばすより、片脚を上げる・重りを載せるなど難度のほうを上げてください。
自重種目で回数が青天井になったとき → 回数を伸ばさず、きつい種目へ移る
腕立て伏せが30回できるようになると、そこから40回、50回と積んでも1回あたりの負荷はほとんど上がりません。疲れにくさを鍛えたいなら回数を伸ばす意味もありますが、筋肉を大きくしたいなら方向が違います。足を高くした腕立て、片側に体重を寄せるアーチャープッシュアップ、ディップスのように、1回が重くなる形へ移るほうが早い。自重でも、体重のかかり方を変えれば重量を足したのと同じことができます。
- デクラインプッシュアップ(胸/中級)
- アーチャープッシュアップ(胸/上級)
- ディップス(胸/中級)
よくある落とし穴:一気に難しい種目へ飛ぶと、肩や手首に無理がかかります。足を高くした腕立てで10回できるようになってからディップスへ。段階を1つ飛ばすと、フォームが崩れたまま回数だけ数えることになります。
ここの回数の幅はどれも目安です。同じ人でも、その日の疲れやフォームの安定度で数回は動きます。種目によってちょうどよい回数がこれだけ違う理由は、記事の後半でもう少し掘り下げます。
「10回」を、10回で止めていないか
いちばん多いつまずきがここです。回数もセット数も指示どおりなのに何も起きない人は、たいてい重さのほうが決まっていません。
「10回3セット」の10回は、10回で限界が来る重さでの10回です。ところが実際には、20回できる重さで10回やめて、息も上がらないまま次の種目へ進んでいることがあります。ジムでよく見るのは、同じダンベルを半年間ずっと使っている形。フォームもきれいで、回数も守っている。それでも記録は動きません。
セットが終わった直後に、「今、あと何回できたか」と自分に聞いてみてください。5回以上できたなら軽すぎる可能性があります。2〜3回なら、その重さで合っている。0回、つまり本当に上がらなくなるまで押し込む必要は、毎セットにはありません。
- 筋トレは毎回限界まで追い込むべき?|17年ぶりに更新された公式指針の答え — 「あと何回残すか」をどこまで詰めるか迷う人へ
経験が浅いうちは、この見積もりがずれます。実際にはあと数回残っているのに「もう限界」と感じることが多いので、慣れるまでは自分の感覚より1〜2回きつめに置くくらいでちょうどいい。
重さを上げた瞬間に、回数がごっそり落ちる
12kgなら12回できるのに、14kgにすると7回しか上がらない。ダンベルもマシンも重さは飛び飛びで、狙った回数にぴたりと乗ることは、そう多くありません。
解き方は、回数を1点ではなく幅で持つことです。「10回」ではなく「8〜12回」と決めておく。12kgで12回できたら次は14kgに上げて8回に戻り、そこからまた12回まで伸ばして、また重さを上げる。この往復を延々と繰り返すのが、漸進性過負荷(前回よりきつい刺激を計画的に足していくこと)の正体です。
重さ以外にも、足せるものはあります。同じ重さでセット数を1つ増やす、休憩を少し短くする、動作をゆっくりにする、可動域を広げる。どれも「前回よりきつい」を作れます。重量が動かない週があっても、こちらで前へ進める。ただ、いちばん分かりやすく効くのはやはり重さです。
- 最大重量(1RM)計算ツール|挙げた重さ×回数から自動計算 — 「今日は◯kgで◯回できた」から、次に持つ重さを決めたい人へ
重さを上げた直後に回数が落ちるのは正常です。落ちた回数が2〜3週かけても幅の上限に戻らないなら、上げ幅が大きすぎるか、休養か食事のほうが足りていません。
1種目に何セット組むか。数えるのは種目ではなく部位
セット数の質問はたいてい「1種目何セット?」の形で来ますが、答えは1種目の中では出ません。
- 1種目あたりは2〜5セット — 始めたばかりなら2〜3セット、慣れてきたら3〜5セット。よく言われる「3セット」で大きくは外れません
- 数えるのは部位ごとの週合計 — 胸の日にベンチプレス3・インクラインダンベルプレス3・ダンベルフライ3なら、胸は週9セット。「1種目3セット」という数え方だと、この9が見えません
- 一緒に使われる筋肉の分も数える — ベンチプレスで主に働くのは大胸筋ですが、三角筋の前側と上腕三頭筋も同時に使われます。胸の日と肩の日を別に組むと、この2つは誰も指示していないのに週20セットを超えることがある
- 部位あたり週4セット未満は、筋肥大を狙うには少なめです — 週のセット数が増えるほど筋肥大が大きくなる関係が観察されています。ただし「週何セットで頭打ちか」は、まだ決着していません
週の合計で数え始めると、メニューの見え方が変わります。腕を太くしたいのにカールは週3セットしか組んでいなかった。逆に、狙って増やしたわけでもない三角筋の前側が、いちばん量を積んでいた。こういう食い違いが表に出てきます。
増やすときは一気にやらないこと。週の合計を1〜2セットずつ足して、2〜3週ようすを見る。関節に痛みが出た、次の回まで回復が間に合わない。そう感じたところが、今のあなたの上限です。
- 全身法と分割法はどっちが筋肥大に効く?週2〜5日別の正解 — 週の合計を何日に割り振るか決めたい人へ
- 筋トレは1回何分やればいい?45分に収める時間の計算式 — セット数を増やしたら時間が収まらなくなった人へ
とはいえ、増やせば増やすほど伸び続けるわけでもない。関節や腱の負担、回復に必要な時間、そもそも確保できる練習時間。どれもが上限を作ります。数字を足す前に、今の量を正確に数えるほうが先です。
軽い重量でも筋肉は大きくなるのか
この10年で答えが変わったところです。ひとことで済ませると誤解を生むので、条件のほうまで書きます。
限界近くまでやりきる前提なら、1RMの30%から85%まで、かなり広い範囲で筋肥大に大きな差は出ません。複数のメタ分析(同じテーマの研究をまとめて統計的に検討したもの)が同じ方向を向いています。早見表には実用的な65〜80%だけを載せましたが、筋肥大が起きる範囲そのものは、その上下にずっと広い。「8〜12回でないと筋肉は大きくならない」という説明は、この時点で否定できます。
効いてくるのが、いま書いた「限界近くまで」という条件です。軽くするほど、そこへ届かせるハードルが上がります。30回できる重さなら、29回目、30回目まで押し込んでようやく同じところに立つ。20回目でやめた30回できる重さは、ただの軽い運動です。8回で限界が来る重さなら6回目からもうきついので、届かせるのは簡単。軽いほうが楽そうに見えて、実際の消耗はまったく軽くありません。
軽さには底もあります。1RMの20%まで落とすと、限界までやっても40%・60%・80%の群に届きませんでした。そして、1回だけ挙げられる最大重量そのものを伸ばしたいなら話は別。1RMで測る筋力の向上は、おおむね80%以上の高負荷が有利で、ここはメタ分析の結論が一貫しています。重い重量を挙げる練習をしなければ、重い重量は挙がるようになりません。
「軽い重量でも完全に同じ」とまでは言えません。「限界近くまで追い込むなら、負荷による筋肥大の差は小さい」というのが、現時点で共有されている見方です。
同じ80%でも、スクワットのほうが回数は出る
換算表を1枚持っておくと便利に見えますが、種目をまたいだ瞬間に合わなくなります。
1RMの80%という同じ設定でも、ベンチプレスなら10回前後、レッグプレスやスクワットでは15〜20回出ることがあります。同じ人が同じ日にやっても、こうなる。
思い当たる理由はいくつもあります。下半身の大きな筋肉は日常的に体を運んでいて疲労に強い。スクワットやデッドリフトの1回の最大値は、筋力そのものより、バランスや技術のほうで頭打ちになりやすい。マシンなら、その安定性の制約が外れる。「脚は遅筋線維が多いから」という説明もよく見かけますが、大腿四頭筋の線維の割合は個人差が大きく、それだけで説明するのは無理があります。
つまり換算表は、種目ごとに別物として扱うしかありません。今日その種目で何回上がるかは、その種目でやってみるまで分からない。
- 筋トレのインターバルは何分?目的別・種目別の休憩時間の決め方 — 早見表の「休憩」の欄をもう少し詰めたい人へ
- 筋トレの停滞期はどう抜ける?重量とサイズで違う3つの打ち手 — 回数も重量も何週間も動かなくなった人へ
ここに挙げた回数の幅は、現場でよく見られる目安にとどまります。種目ごとに測り直した数値ではないため、器具のつくりや動作の速さでも出方は動きます。
よくある質問
筋トレの回数は何回が正解ですか?
目的しだいです。筋肉を大きくしたいなら6〜15回、扱う重量を伸ばしたいなら1〜6回、疲れにくさなら15〜30回。共通の条件は、その回数で限界が近づく重さを選ぶことです。
なぜ「10回3セット」なのですか?
1948年のリハビリの処方が出どころです。デロームとワトキンスが、前の版の70〜100回を「多すぎる」として3セット30回に整理しました。決め手になったのは臨床現場での運用判断で、筋肥大の比較試験ではありません。
筋肥大に効く回数は何回ですか?
6〜15回が扱いやすいところです。限界近くまで追い込めるなら、それより軽くても重くても筋肥大は起きます。回数帯そのものより、どこまで追い込むかのほうが効きます。
1種目あたり何セットやればいいですか?
2〜5セット。ただし、その数だけを見ていても足りません。同じ部位に週で何セット入っているかを合計してください。週4セットに届かないなら、筋肥大を狙うには少なめです。
軽い重量で回数を多くしても筋肉は大きくなりますか?
なります。条件は、限界のすぐ手前まで押し込むこと。30回できる重さを20回でやめては届きません。1RMの20%まで落とすと、限界までやっても差が出ました。
回数を増やすのと重量を上げるのは、どちらを先ですか?
回数が先です。「8〜12回」のように幅で決め、上限に届いたら重量を上げて下限に戻る。この往復を繰り返します。
高回数だと脂肪が燃えて、低回数だと筋肉がつくというのは本当ですか?
違います。体脂肪が減るかどうかは、主に食事と消費のバランスで決まります。回数帯で変わるのは、筋力寄りに伸びるか筋持久力寄りに伸びるかという点です。
何回できたら重量を上げていいですか?
決めた幅の上限に、全セットで届いたときです。8〜12回なら3セットとも12回できた次の回。上げた直後に回数が落ちるのは正常です。
プランクは何回やればいいですか?
回数ではなく秒数で数えます。20〜60秒を目安に、姿勢が崩れたら終わり。60秒を余裕で保てるなら、時間ではなく難度を上げてください。
参考文献・一次資料
| 資料(発表年) | 種類 | この記事で使った内容 |
|---|---|---|
| DeLorme、Watkins(1948年・Archives of Physical Medicine and Rehabilitation) | 技術論文 | 10RMの50%・75%・100%で各10回の3セット。「10回3セット」の直接の出どころ |
| Todd、Shurley、Todd(2012年・J Strength Cond Res) | 史料レビュー | デローム法の成立過程。初期の処方は7〜10セット・合計70〜100回だった |
| Schoenfeld、Grgic、Ogborn、Krieger(2017年・J Strength Cond Res) | メタ分析 | 限界まで行えば低負荷でも筋肥大は同等。筋力の向上は高負荷が有利 |
| Lopez ら(2021年・Med Sci Sports Exerc) | ネットワークメタ分析 | 負荷の高低で筋肥大に有意差なし。有効域を30〜85%と幅で置いた根拠 |
| Currier ら(2023年・Br J Sports Med) | ベイズ流ネットワークメタ分析 | 筋力を決めるのは負荷、筋肥大を決めるのはボリューム(総セット数などの総量) |
| Lasevicius ら(2018年・Eur J Sport Sci) | 比較試験 | 1RMの20%は限界まで行っても40%・60%・80%に劣る。負荷に下限が存在する |
| Campos ら(2002年・Eur J Appl Physiol) | 比較試験 | 20〜28RMの群だけ筋持久力が有意に改善。回数帯によって伸びるものが違う |
| Schoenfeld、Ogborn、Krieger(2017年・J Sports Sci) | メタ分析(15研究) | 週のセット数と筋肥大の用量反応関係。セット数を部位ごとの週合計で数える根拠 |
「週何セットで頭打ちになるか」は、まだ決着していません。セット数が増えるほど筋肥大が大きくなる関係は観察されていますが、上限を示す単一の数字は出ていないため、この記事でも書いていません。ここで引いた研究は、週セット数の話も低負荷の話も、その多くが未経験〜中級者を対象にした6〜12週のものです。何年も続けた人や上級者にそのまま当てはまるかどうかは分かっていません。1RMの何%で何回挙がるかも種目によって差が大きく、換算表を種目をまたいで使えないという記述は、現場で広く共有されている観察に基づくものです。関節に痛みが出たまま回数やセット数を増やすのは避けてください。持病や服薬がある方は、量を増やす前にかかりつけ医に確認を。
※ 写真はAIによる生成イメージです